フレーミング効果とは?サロン営業での活かし方と注意点

街中の広告やテレビCMなどでこのようなキャッチコピーを目にしたことはありませんか?
「お客様の90%が効果を実感しています!」
「リピート率90%以上!」
そんなにも人気なら試してみようかな、と実際に購入まで至った経験がある方も数多くいらっしゃると思います。
では、次のようなコピーではどのように感じるでしょうか。
「お客様の10%が効果を実感していません」
「100人のうち10人の方がリピートしてくださいませんでした」
前者と同じ数値を言い換えただけのものですが、全く購入意欲が湧いてこないですよね。
このように同じものごとを表現する際も、どこを強調するのかによって受け手の感じ方は変わります。
そのことにより、良くも悪くも受け手の意思決定や行動も表現の仕方によって左右されてしまう。
このような現象をフレーミング効果と呼び、人の心を動かして商品を売る戦略を考えるマーケティング分野においても、とても重要視されている心理現象です。
もちろん、サロン営業をされている皆様にも役立つ心理効果です。
「でも、どうやって日々の営業で活かせばいいかわからない…。」
「なんだか難しそう…。」
そんな方に向けて今回はフレーミング効果の説明とともに、
美容サロンの営業ではどのように活かせばいいのか、活用する上での注意点を、ご紹介いたします!
もくじ
1. フレーミング効果とは?
2. サロン営業でフレーミング効果を活かす方法
・ポジティブなフレーミング効果
・ネガティブなフレーミング効果
・オプションを選ぶ場面での活かし方
・価格設定でのフレーミング効果
3.美容サロンの営業でフレーミング効果を活用する上での注意点
4.まとめ
フレーミング効果とは?
フレーミング効果(英語ではframing effect)とは別名「枠組み効果」ともよばれ、その名前の通り「枠組み」を意味するflameが語源です。
1986年にノーベル経済学賞受賞者の心理学者・行動経済学者であるダニエル・カーネマンと心理学者であるエイモス・トヴェルスキーによって提唱されました。
情報の提示方法や文脈によって、人々の意思決定や行動が影響を受ける現象のことを指し、同じ情報でも表現方法や背景など枠組みの変化によって、私たちの判断や行動が変わるという効果のことを指します。
ダニエル・カーネマンの専門である行動経済学とは、経済学と心理学が融合した学問です。
人が感情によってどのような判断をして、その結果市場にどのような効果をもたらすのかを研究します。
比較的新しい学問分野ですが、マーケティング分野が発達した現代において重要となる研究分野なんです。
では、一体どのようにこのフレーミング効果をサロン営業に活かすことができるのでしょうか。
サロン営業でフレーミング効果を活かす方法
まず最初に、サロン営業において、フレーミング効果を活用することで以下のような効果が期待できます。
- お客様との関係構築を助け、売上向上につなげる
- フレーミング効果を使うことでお客様の心に響きやすくなるため、施術内容やメニューをしっかりと納得いただいた形で選んでもらいやすくなる
- その結果オプションなどプラスαな利益が見込める
では、具体的にどのように活かせるのか、以下でご紹介します。
ポジティブなフレーミング効果
まず一つ目は、「ポジティブなフレーミング効果」です。
メニュー表現や商品の説明において、素材の良さや健康的な側面を強調することで、顧客の関心を引きつけることができます。
例えば、
「90%のお客様が髪の潤いを実感!」
「お客様のリピート率95%以上!」
「肩こりにお悩みだった方の85%以上が術後に肩の軽さを実感!」
「100%オーガニック素材を使用!」
など、商品やサービスの利点を具体的かつ魅力的に伝えることで、顧客の購買意欲を高めることが可能です。
ネガティブなフレーミング効果
次に、「ネガティブなフレーミング効果」です。
お客様のお悩みや抱いている不安感(ネガティブな点)をあえて刺激し、その不安を埋めたり改善を望むことができる施術の契約が期待できます。
例えば、
「体の歪みを放置しておくと全身の不調につながります」
「お肌に合わない基礎化粧品を使っていると肌の老化が進みます」
「骨盤が歪んでいるとお腹が痩せにくいって知っていますか?」
など、今のお客様の状況を放置すると悪化につながるという点を強調します。
ネガティブな点を刺激する方法なので、お客様の意欲を低下させたり傷つけるような言葉や話し方は避けましょう。
お客様のお悩みを当店のメニューでどのように改善が望めるのかというポジティブな視点につなげるようにご説明することがポイントです。
お店の強みである特徴や品質の良さをアピールすることで、顧客の満足度を向上させることができます。
オプションを選ぶ場面での活かし方
オプションを選んで頂く場面においてもフレーミング効果を活用することができます。
例えば、
「2つ追加メニューを選んで頂くと10%引き」
「2つ追加メニューを選んで頂くとヘッドスパ無料」
この2つを比較するとどちらの方がお得に感じますか?
ヘッドスパにかかるコストが10パー引きのコストより低かったとしても、「無料」という文字はとても目を引くため多くのお客様が後者を選ぶと考えられます。
このように、セットメニューや価格プランを提案する際には、お得感を強調することで、お客様の購買意欲を高めることが可能です。
価格設定での活かし方
価格設定をする際にもフレーミング効果を活かすことができます。
例えばお店で、カットとカラーで13,000円のメニューの売り上げを上げたい場合、3つのメニューを作ります。
A.カットとカラー 13,000円
B.カットのみ 10,000円
C.カラーのみ 10,000円
Aのメニューが他のメニューと比べて断然お得なので、ほとんどのお客様がAを選ぶことが考えられますよね。
このように、Aメニューのお得さを際立たせるために、あえてBとCメニューのようなコストパフォーマンスが悪いメニューを作る。
これを「おとり商品」と呼びます。
もちろん単品のメニューだけを選んで頂くお客様も大切なので、失客に繋がる過度な価格差は避け、お店の客層にあったおとり商品を設定しましょう。
美容サロンの営業でフレーミング効果を活用する上での注意点
フレーミング効果を活用することは、サロンの利益を上げるためにとても役立ちますが、活用するためには、注意する点がいくつかあります。
誇張しない
フレーミング効果を活用することを意識しすぎるあまり、数値など事実と異なることなどを表記したりお客様にお伝えすることは絶対やってはいけません。
景品表示法違反に繋がる可能性もあるため、必ずこの点は守りましょう。
お客様を傷つけない
ネガティブなフレーミング効果を狙う際に起きやすいですが、「骨盤矯正しないと太ったままですよ」「髪の毛の痛みが酷すぎてみっともないです」などお客様を直接傷つけるような言葉は勿論言ってはいけません。
ネガティブなフレーミング効果とは上記でもご説明した通り、「ネガティブ=お客様を傷つける」ではなく、お悩み(ネガティブ)をお店の技術で解消できる(ポジティブ)ということを納得していただくために活用する方法です。
また、フレーミング効果をさらに活かすためには、一人一人のお客様のニーズや好みに合わせたアプローチが重要です。
お客様の購入履歴や好みを考慮したうえで、取り入れ方を変えてみましょう。
まとめ
今回は、サロン営業においてフレーミング効果を活かす方法をご説明いたしました。
フレーミング効果は、マーケティング戦略でも重要視されており、お客様の意思決定や行動に大きな影響を与える心理的効果です。
サロン営業でも注意点に気をつけ正しく活用することで、お客様の満足度や利益向上が期待できます。
ぜひ、これを機会に日々の接客やダイレクトメールなどの広告媒体にも活用してみてくださいね。

